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女の子(左)うさぎ(右) 谷口嘉一 1999   鉛筆/ハガキ

左の「女の子」の絵は谷口の絶筆となった。
病状が進み、腕が上がらなくなって、机によりかかるようにして小さな紙に描いていた。
出来上がったときは「おんなのこよーおんなのこよー」とのことだったので、単に「女の子」の絵なんだと思っていた。そして翌年38歳で逝ってしまった。

2011年の「はじめてのアトリエひこ展」に展示したとき突然気がついた。
妹さんだったんだ!
気がつくのに12年かかってしまった。
最愛の妹さんを最後に描いたのだ。

家族で観に来てくださった妹さん。絵を見た小学生の娘さんが何も知らず「これ、お母さんにそっくりやん!」と言った。